奇策?“空中権売買”により復元された東京駅!

福山出張のため東京駅にいます。


ところでご存知でしたか?
500億円もの費用を投じて100年前の姿に復元そしてリノベーションされた美しい駅舎
その費用はなんと周辺のビルに空中権?を売却することにより捻出されました。


空中権取引は、都市部の限られた空間を有効に活用する手段として
100年ほど前に米国で考案されたもの
日本では、2000年から「歴史的建造物など低いまま保存すべき建造物があり
周辺でより高層のビル建設の必要がる」など、都道府県などが必要と認めれば
隣接していなくても容積率を取引できる特例制度が新設されました。


これにより、東京駅周辺の約120ヘクタールが、「特例容積率適用区域」に指定され
区域内では低層の東京駅が利用しない空中部分の容積率
別の場所に移して利用することが可能となりました。


東京駅は2003年に国の重要文化財に指定された有名な2階建ての赤レンガを用いた駅舎
東京都とJR東日本は、この赤レンガ造りの駅舎を保存・復元して駅周辺を
整備する費用として約500億円を想定、この費用を新丸の内ビルなど周辺の高層ビルに
東京駅が使っていない容積を譲渡する空中権取引によって捻出することにしました。


そして、新丸の内ビルを所有する三菱地所などが、JR東日本から東京駅の容積率
買い取ったというわけです。

(東京駅の空中権取引はこの他に、三菱地所の「東京ビル」(丸の内口側、164メートル)とJR東日本などの 「ツインタワー」(八重洲口に2棟、約200メートル)
でも利用されています。)

というわけで、東京駅の周辺には際立って高いビルが数棟存在しています!
一般的にほとんど知られていない“空中権”、以前埼玉で講演させていただいた時に
このことについてお話ししたのですが会場の皆さんはびっくりされていました。
“空中権”という発想は不動産企画を仕事にしている僕にとっても実にワクワクです🎶


僕もやりますよ、tみんなが驚くあっぱれな奇策…
お楽しみに!